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地域の皆さまに、寄りそった医療を。

リハビリテーション科

リハビリテーション科では、可能な限り患者様のQOL(生活の質)が向上できるよう各部門が密に連携をとりながら、リハビリテーションを日々行っております。

退院後、ご自宅で安全に生活できるように、フォローアップとして訪問リハビリテーションも行っております。必要に応じて各部門のセラピストが訪問いたします。

*訪問リハビリテーションの利用には医師の許可や、訪問空き枠の関係もあるため、必ずしも利用できるとは限りません。まずは職員へご相談ください。

〈セラピスト部門紹介〉

理学療法士( PT:Physical Therapy )

理学療法部門では、理学療法士が「多角的な視野」を持ち、患者様個々人に合わせた治療を取り入れながら、リハビリテーションを進め、患者様と向き合っています。
脳血管疾患や整形外科疾患などの病気や傷害によって生じる心身機能の改善や廃用症候群の予防を目的に、運動療法・物理療法・装具療法を用いた治療をおこないます。
寝返る、起き上がる、座る、立つ、歩くなどの基本的な動作能力や、日常生活に即した応用的な動作能力の改善を支援いたします。また、退院後の生活環境を見据え、自宅訪問(家屋評価)、杖や装具、車椅子等福祉用具などの選定をおこない、必要に応じて公共交通機関の利用練習等の外出訓練も実施いたします。

当院では、入院生活で使用する9割以上の車椅子は、患者様個人の体型に合わせられる「モジュラー型車椅子」を採用しています。入院生活において、日常で「ただ座っている」というものではなく、「動きやすく最適な座位姿勢」をリハビリテーションの時間外にもサポート出来るよう心掛け、入院生活の中で心身機能の回復を得られるよう支援いたします。

作業療法士( OT:Occupational Therapy )

作業療法部門では、作業療法士が患者様の生活スタイルや趣味活動等を考慮しながら、作業活動を通じた身体機能訓練や日常生活動作訓練を進め、患者様と向き合っています。
生活復帰と社会における役割の再開のために、食事・更衣・トイレ・入浴動作等の訓練や、家事動作(調理、掃除、洗濯物干しなど)の訓練をおこないます。その際にはご自宅の環境に合わせて、可動式のキッチンや浴室ユニットなどを活用し、日常生活の環境に近い場面を想定して訓練をおこないます。
退院されるご自宅へ、患者様と一緒にセラピストが伺い、自宅内・外の環境評価、手すりなどの福祉用具や住宅改修等の提案、今後の生活で使う自助具等の道具の選定について、退院後の生活と社会復帰をスムーズに移行できるよう支援いたします。また、状況に応じて病院外でも、電車やバスの利用、スーパーマーケットでの買い物、自動車や自転車の乗り降り、エスカレーター昇降など、家屋内の生活だけではなく、日常生活圏を想定した支援もいたします。

患者様が心身ともに快方へ向かえるよう、季節を感じる作品の作成や、ベランダを利用した園芸活動などを通じて、手足・体幹の筋力強化、手指巧緻性の回復、高次脳機能障害※・認知機能の回復、生活リズムの構築、自己表現の拡大を支援いたします。

言語聴覚士(ST:Speech-language-hearing Therapy )

言語聴覚療法部門では、言語聴覚士が失語症・構音障害・摂食嚥下障害・その他高次脳機能障害※などの脳血管疾患の後遺症に対するリハビリテーションを実施し、患者様と向き合っています。
当院では、失語症やその他高次脳機能障害※の評価に対して、多面的かつ詳細な評価を実施するため、数多くの神経心理学的検査を備えています。
評価の結果は、患者様へのフィードバックを適切におこない、担当者のみならず職員間で共有し、患者様にとって必要かつ適切な訓練をおこないます。
失語症によるコミュニケーションの障害は多種多様であり、お一人お一人が適切に表出と理解ができるよう、個々人に合わせたコミュニケーションツールを提案させて頂きます。
摂食嚥下障害については、必要に応じてVF検査(嚥下造影検査)での評価を実施し、適切な食事形態、姿勢、回数などを把握し、可能な限り早期からの経口摂取が実現できるよう訓練をおこないます。
ご自宅に戻ってからのお食事時の姿勢や形態などに工夫が必要な際には、ご家族様への相談と最適な方策をご提案させて頂きます。

「話すこと」「食べること」は人生の中で大きな楽しみであり、喜びです。病気によって失われた、それらの機能の最大限の回復を目指しつつ、どうしても障害が残ってしまう際には、残された力を生かした最善の方法を模索し、ご本人様、そしてご家族様を中心とした周囲の方々へ、喜びと笑顔をお届けできるよう、日々リハビリテーションを実施してまいります。

注)※高次脳機能障害とは
病気や事故などさまざまな要因を起因とした脳の損傷により、言語・思考・記憶・行為・学習・注意などの知的な機能に障害が起こった状態を指します。
これらにより、注意力や記憶力の低下、行動や感情コントロールの困難さなど、精神・心理症状により、日常生活や社会生活に支障をきたします。

リハビリテーション機器